大浦天主堂 (長崎) |
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
今このブログを読んでくださっている方の中には、元旦に放送された「ゆく美くる美」※1をご覧になった方も多いのではないでしょうか。筆者も、紅白歌合戦を見終えた家族が幸いテレビの前から引き上げたので見ることができました。
番組で取り上げられた瀬戸芸の≪OKタワー≫※2や、九州国立博物館にも巡回した『始皇帝と大兵馬俑』展※3の様子を再び拝見していろいろ思い起こしました。そのほか、さいたまトリエンナーレに参加した目【め】の≪Elemental Detection≫※4の様子を見て、同年、福岡のおとなりの県で発表された≪in BEPPU≫※5は、やはり時間を作って行くべきだったな、と反省しました。
国内で年々増加の一途をたどる芸術祭の是非についても、昨年はよく話題になりましたね。
筆者はその時の『始皇帝と大兵馬俑』展を担当された市元塁さん(東京国立博物館 主任研究員、ご専門は考古学)のコメントがとても印象に残っています。
「評価というものは後になってついてくるもの。
最近は早急に判断しすぎだと感じます。
時間をかけてじわじわ来るものもある。
そう言ったゆとりや余裕が社会全体にあればいいなと思います」
原田直次郎※6や吉田博※7の展覧会が注目されたことも含めて、筆者も深く同意しました。
もちろん、‘今’に懸命であることも大切ですが、その場で目に映る結果だけですべての判断を下すのではなく、結果までのプロセスや、もっと遠くも視野に入れて考える人が増えるとこの世界は変わってくるような気がします。
芸術にとどまらず、経済も、教育も、地域も。
そして人と人とのつながりも。きっと。
筆者がそれを感じるのは、同年代の友人知人の個展に足を運んだ時です。
本当にみんな、最近は良い顔をしています。大学を卒業して世の中に放り出された直後はあんなに不安げで、とっても苦しそうだったのに。彼らは多くは語りませんが、現実を乗り越えて(もしくは、受け入れて)ひたむきに打ち込み続ける人は、みんな、だんだん良い表情になってくる。それらをそばで観続けられる自分は心から幸せだと思います。
美術鑑賞ブログ「OTO MEETS ART」を始めて早3ヶ月が経過しました。
始めてみて気付いたことは、記録を通して作品や展覧会を反芻できるということ。
旅先で訪れた有名な大型美術館から、学生時代に衝撃を受けた作品まで、ブログを執筆するために手元にある写真を掘り起こし、資料を探し、言葉を紡ぐ。市元塁さんの言葉ではありませんが、時間が経って改めて向き合うと知識的な見方ができたり、新しい発見があったり、ずいぶん昔の鑑賞の記憶と繋がったりします。作品という‘点’と‘点’が頭の中で結びつき、じわりじわりと、‘線’や‘面’になってゆくのを感じます。これまであまり味わったことのない不思議な感覚です。自分のためにも、この記録は続けられたらいいなと思います。
さあ、まだ1年は始まったばかり。
2017年も、あなたと、あなたのまちのARTに会いに行きます。
これまでと変わることなく。
どうか、旧年中と変わらず寛大なまなざしで見守っていただければ幸いです。
本年も皆様のご指導とご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
さあ。
今年はドコへ行こう。
※1 『日曜美術館40周年特集 「ゆく美くる美」』 NHK Eテレ
http://www4.nhk.or.jp/nichibi/
http://www.cinra.net/news/20161226-nichiyoubijutsukan
※2 瀬戸内国際芸術祭2016 ナウィン・ラワンチャイクン ≪OKタワー≫ 女木島
https://otomeetsart.blogspot.jp/2016/08/setouchitriennale2016-megijima.html
※3 「『始皇帝と大兵馬俑』展」 東京国立博物館ほか
http://heibayou.jp/
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1732
※4 さいたまトリエンナーレ 目【め】 ≪Elemental Detection≫
https://www.facebook.com/mouthplustwo/
https://saitamatriennale.jp/artist/308
※5 別府現代芸術フェスティバル 「混浴温泉世界」 後続企画 ≪目 In Beppu≫ 別府市役所内
http://inbeppu.com/
※6 「原田直次郎展 ー 西洋画は益々奨励すべし」 埼玉県立近代美術館ほか
http://www.pref.spec.ed.jp/momas/?page_id=327
※7 「生誕140年 吉田博展」 千葉市美術館ほか
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2016/0409/0409.html