*月刊OMA(オーマ)は当ブログ名である「OTO MEETS ART」の頭文字から取りました。その月に音(おと)が足を運んだ展覧会や関連するイベントなどをまとめた記事です。
松永 真 ≪平和の門≫ 天神西交差点広場 |
福岡で生まれ育った筆者。
子どもの頃と比べたら街の風景もずいぶん変わりました。
2015年には全国に20ある政令指定都市の中で、神戸市や京都市を抜いて人口が全国で第5位になったんだとか。「住みやすいまち」としてもしばしば取り上げられる福岡。進学や就職、また、民間企業の支社や営業所も多いので、それらをきっかけに住み続ける人もいるようです。筆者が勤める職場でも、福岡以外の九州の地域や西日本、関東地方出身の方がたくさんいます。
筆者は考えます。そうやって福岡に住み始めた人々が学校や仕事以外の時間をどんな場所で過ごし、人間関係を形成し、この土地へ慣れ親しんでいくのかを。ショッピング?習い事?それとも何かのイベント?
誰しもオフの日は時間が限られていてもリラックス、リフレッシュしたいもの。おうちでゆっくり過ごすのも良いですが、せっかくならお出かけして、健康のために少しは身体も動かしたいところです。でも遠出や人混みはちょっと・・・という少々お疲れ(?)の方に勧めてみたいのが「アートスペースdeまちあるき」。
今回は、筆者が実際に歩いたルートの一例をご紹介したいと思います。
少し長くなりましたので、記事を「前半」と「後半」に分けました。
一緒に散策している感じでお付き合いいただければ幸いです。
法務局前交差点 (昭和通り) |
この日のスタート地点はこのあたり。
*場所は下記の記事に添付しているグーグルマップをご覧下さい。
【月刊OMA(オーマ)】2016年9月(後半)
~CafeとかBarがあるアートスペースdeまちあるき(赤坂、大名、天神)など
BAR&WHITE SPACE ONE |
まず訪れたのは、BarとギャラリーがセットになっているBAR&WHITE SPACE ONE。
昭和通りの「法務局前」というバス停の目の前にあります。福岡市営地下鉄の赤坂駅からもそれほど遠くありません。ドアを開けたらすぐあるのが企画ギャラリー兼スタジオ。油彩や版画、クラフトなどの展覧会に加えて、トークイベントや作家さんによるワークショップも行われています。Barはその白い空間の奥に見える引き戸を開けると現れます。
儀間 朝龍 さん 個展
POP COLLARGE [AMERICAN CASUAL]
|
儀間 朝龍 さん 作品 |
儀間 朝龍 さん 作品 |
写真に写っている果物やスニーカーが何で作られているか分かりますか?コレ、すべて段ボール紙なんです。段ボールをいうと、茶色か白というイメージですが、儀間さんの作品に用いられていると、実にさまざまな色があることを気付かせてくれます。それによぉく見るとモチーフの細部へのこだわり、手先の器用さにもビックリ。ギャラリーの方のお話しによると、Tシャツのタグの部分を仕上げるだけでも数時間は要しているそうです。その根気、スゴい、、、。会場にはもう1点Tシャツの作品があり、筆者はもう観れば観るほどもう楽しくって楽しくって。
それから、ココは名前のとおりBarがあるので、ギャラリーも夜遅くまで開いています。一度おしごと帰りに観に来たことがあります。1週間が慌ただしく過ぎていき、あしたはやっとお休みという金曜の夜。数日前まで週末したいことをあれこれ考えていたのに、頭も体も疲れていて、とりあえず翌日の朝は早起きしなくてよいことにホッとしている状態です。
そんなコンディションで作品を観ることに集中する。するとときどき不思議なことが起こります。何かに例えるなら、深い森の中で、湿気を帯びた冷たい空気を身体いっぱいに吸い込んで、知らず知らずのうちにたまっていた何かが吐く息と一緒にスーッと出て行っちゃう感じ。作家さんと少しお話しして、ギャラリーを出る頃には少し身体が軽くなってい(る気がし)ます。
*展覧会やイベントのスケジュールはFacebookページでどうぞ。⇒こちら。
*Bar ONEのブログは、こちら。店休日なども載っています。
さて、BAR&WHTE SPACE ONEをあとにして。
次の目的地に向かうべく、明治通りに入り天神方面へ歩きます。
赤坂交差点(明治通り・大正通り) |
アンスティチュ・フランセ九州 |
次にやって来たのは、明治通り沿いにあるアンスティチュ・フランセ九州。
フランスにまつわる催しや語学教室以外にも、文化系の講座や子ども向けのアートイベントなども開かれています。そしてギャラリーは、1階の店舗のうしろにあるエレベーターで5階に上がります。残念ながら写真はありませんが、大きな窓からは、明治通りを行き交う人や車を見下ろすこともでき、とても開放的な空間です。
カフェ パンデロー (右) |
1階にはカステラ本家福砂屋が経営するカフェパンデローというCafeがあります。
実を言うと、5階のギャラリーしか行ったことがない筆者。てっきり福砂屋がカステラを売っているだけかと思っていました(ごめんなさい)が、ウェブサイトを見ると週替わりのランチプレートなどが美味しそうです。ここをスタート地点にして、まずは腹ごなしという手もありましたねぇ・・・。
山本文房堂 |
道をはさんで反対側には、地元では老舗の画材屋さん山本文房堂。
美術やデザインを学ぶ学生さんや、趣味で絵を描いている方なら誰しもお世話になっているはず。そしてココにもギャラリーがあります(地階)。オシャレで可愛らしい筆記具や、ホームセンターなどでは目にしない高品質で機能的な文房具などもたくさん売っているので、ぜひ一度は立ち寄ってほしいお店のひとつです。筆者はバラ売りされたチューブの絵の具や、カラフルな色鉛筆を眺めるだけでもうっとりします。
豊田 豊さん ≪無限空間 '93≫ |
さてさてどんどん進みますよ。とその前に。
「大名二丁目」のバス停のうしろ、地下鉄の赤坂駅5番出口にはメタリックな立体作品。
キャプション(作品に関する簡単な説明書き)もちゃんと作品の下にありました。
天神西交差点 (明治通り・天神西通り) |
大名という地名はこの辺まで。
目の前の信号を渡ると天神です。
松永 真さん ≪平和の門≫ |
松永 真さん
≪大きな一歩≫(左上)、≪おかえり≫(右上)
≪顔が西むきゃ尾は東≫(左下)、≪見晴し台≫(右下)
|
松永真という名前をご存じなくても、日本に住んでいる人なら、松永さんが手がけたデザインは私たちの生活の中にあふれています。たとえば、ティッシュペーパーのScottie(スコッティ)、お酒のタカラcanチューハイ、資生堂の男性用コスメuno(ウーノ)など。また、カルビーや日本財団(ばんざいしてる)のロゴマーク。福岡だと、西日本新聞の社章や、田川市美術館のシンボルマークも、実は松永さんのデザインです。
松永 真さん ≪平和の門≫ (部分)
|
これらの鉄板の作品と、パッケージやロゴマークは一見、何の脈略もないように見えますが、私たちの日常に溶け込んでいるという点においては、共通するものがあるのではないでしょうか。筆者も今回記事にしてみて、デザイナーの遊び心や、数多くの仕事の積み重ねから生まれる高い完成度を改めて感じることができました。
*≪メタルフリークス≫のシリーズ作品は、大阪のハービスOSAKAという複合商業施設でも観られるようです。
*松永さんの本がインターネットで読むことができます。今回ご紹介した≪メタルフリークス≫やuno(ウーノ)などについても回想されています。
『松永真、デザインの話。』
さあ、「前半」はこの辺まで。
次は天神・新天町商店街へ入って行きます。
「後半」ではCafeなどもご紹介します。
【月刊OMA(オーマ)】2016年9月(後半)
~CafeとかBarがあるアートスペースdeまちあるき(赤坂、大名、天神)など
*実際に歩いたルートの地図は「後半」の記事に添付しています。
注)掲載している画像や文章の中には、特別に許可をいただいているものもあります。内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。
*最終更新:2016年11月
*≪メタルフリークス≫のシリーズ作品は、大阪のハービスOSAKAという複合商業施設でも観られるようです。
*松永さんの本がインターネットで読むことができます。今回ご紹介した≪メタルフリークス≫やuno(ウーノ)などについても回想されています。
『松永真、デザインの話。』
さあ、「前半」はこの辺まで。
次は天神・新天町商店街へ入って行きます。
「後半」ではCafeなどもご紹介します。
【月刊OMA(オーマ)】2016年9月(後半)
~CafeとかBarがあるアートスペースdeまちあるき(赤坂、大名、天神)など
*実際に歩いたルートの地図は「後半」の記事に添付しています。
注)掲載している画像や文章の中には、特別に許可をいただいているものもあります。内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。
*最終更新:2016年11月